【編集長インタビュー】『DAMA CASA』から提案する2015年夏のセンスUP術

シリーズでお届けしているDANA編集長インタビュー。今回は、『DAMA CASA』の小池彩乃編集長に、2015年の夏号の傾向と、自宅で過ごすときや休日に取り入れたい夏のおしゃれについて聞きました。

重視しているのは「今ほしいもの」

――2015年の夏、『DAMA CASA』ではどのようなスタイルを提案されるのでしょうか。やはりその年のファッションの流行を取り入れて商品展開を考えるのですか?

 小池 色や柄で流行を取り入れることはありますが、トレンドに固執するわけではありません。『DAMA CASA』の夏号では、トレンドというよりは着心地だったり、これから暑くなっていくので袖丈や着丈の問題、素材の方を重視します。

 ――なるほど。『DAMA collection』は一歩先のトレンド感を提案するのに対して、『DAMA CASA』のカタログは“そのときに必要なもの”を考えながら作るんですね。

 小池 そうなんです。『DAMA CASA』が出るのは6月と11月なので、追うべきは夏の実需と冬の実需。DAMA世代にとって「いま何が着たい?」「何がほしいの?」と考えます。

 ――6月は、梅雨から暑くなっていくなかで、リネンのような心地よさがほしくなるタイミングですよね。

 小池 通気性がよく、汗をかいても吸収してさらりとした肌触りを保ってくれるリネンは、ここ数年で人気が高まっています。また、毎回カタログでは、国内外の伝統的な手仕事、作り手の顔が見えるものを紹介しています。過去にはインドの手つむぎ、手織りの綿布「カーディー」を取材しに行ったこともあります。2014年のカタログでご紹介した浴衣や帯なども反響が大きかったですね。

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2015年今年の新作浴衣はこちら。「ひでや工房」 浴衣 からみ織ジャカード あさがお白地

 「ノースリーブにカーディガン」がCASAらしさ

――職人の手仕事をきちんと紙面で追う感じですね。ショッピングのカタログとしてだけではない読み応えがあります。2015年の夏は、『DAMA CASA』としてどのような方向性を打ち出すつもりでしょうか。

 小池 2014年はノースリーブを多めに打ち出して、DAMA世代のニーズはどうなのだろうと様子を見た部分があったのですが、結果的にはご好評をいただき、ノースリーブの売り上げはかなり伸びました。着心地、涼やかさという面でニーズがあったのだと思います。そのため、2015年もノースリーブは多めに揃えることになる予定です。そうなると、あわせて冷房対策も必要ですよね。人前に出るときには二の腕をカバーしたい……となるので、ノースリーブの上に羽織るものもご提案していきたいと思っています。夏向けの軽やかなカーディガンなど、日常で持っていて便利なアイテムを中心に。

――夏向けとなると、カーディガンの素材はどういったものになるんですか?

 小池 細番手(細い糸)の少し透け感のあるものだったり、レーシーな編地のものだったり。肌にぴたりとフィットするというよりは、薄手でゆったりとしたものが中心になると思います。丈については、以前はロング丈が多かったのですが、最近はショート丈、ボレロ丈が主流ですね。

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「イタリア糸 リネンカシミヤ ショートカーディガン」リネンとカシミヤ、2つの素材の染まり具合の違いから生まれるメランジカラーが美しいダークネイビー。二の腕もカバーするボレロはチュニックやワンピースとベストマッチ。


 ――暑いからノースリーブを着たいけど、人前にちょっと出るときや冷房対策のために羽織るものがほしいという。まさに『DAMA CASA』らしさという感じがします。小物使いやアクセサリーで、今年っぽさを出すのにおすすめのアイテムはありますか?

 小池 バングルでしょうか。大きめのものや、ジャラジャラと着けるタイプのものが注目を集めるようになると思います。2013年、2014年ぐらいから、腕にぐるぐると巻きつけるタイプが流行りましたが、それから徐々に細いものをたくさん重ねたり、太いものを重ねたり、異素材のものを重ねづけするようになってきていますね。

 ――手首をバングルで大胆に埋めつくすテクニックですね。ここ数年、石がついた大ぶりのアクセサリーも注目されているイメージなのですが、そういったものはいかがですか?

 小池 アクセサリーとして確かに人気がありますが、DAMA世代は本物志向なので、『DAMA collection』では大粒のパール系やダイヤの特集の方がむしろ好まれます。『DAMA CASA』の場合は、日常的に身に着けるアクセサリーなので、プチペンダント的なもの、イニシャルが入っているものの人気が高いです。

 首元は詰まっている方が若々しく見えて◎

――襟のラインもその年々で変わってくると思うのですが、今年はどんなタイプが多くなりそうですか?

 小池 最近、編集部でもよく話しているのですが、かつてはDAMA世代にとっては「鎖骨の見えるラインこそ美しい」という感覚だったので、けっこう深めのVネックや広めのボートネックのような、首元が大きく開いたものを扱ってきたんです。それが最近は傾向が変わってきています。首元はあまり開けない方が実は若々しく見えるという感覚になってきていて、襟元の詰まったアイテムが見直されきています。

 ――意外ですね。首元は大きく開けて、アクセサリーなどで目線を散らす方が若々しく見えるというイメージがあったのですが。確かに最近のDAMAシリーズのカタログでは、クルーネックだけでなくシャツの襟も詰まっていますね。全体のバランスが取りやすくなる、ということもあるのでしょうか。

 小池 バランスを考えると、丈が短ければ襟ぐりは詰まっているほうがいいと言えます。反対に長くなると、開いていた方がきれいですね。トレンドの流れでパンツのシルエットが太くなっていますので、トップスはコンパクトになっています。長めが主流だったチュニックも、お尻のあたりまで短くなってきていますよね。そうすると、首元が詰まっている方がバランス良くキレイに見えるんです。そういった意味では、やはり全体のバランスを見ることが大切だと思います。

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 「リネン オーバーブラウス」ソフトでしなやか、肌さらり。ハンドワッシャー加工したリネンブラウスです。身頃も袖もゆったりシルエット。ターコイズブルーとダークネイビーの2色展開です。

――フォルムに関しては、どこか一部分だけが変わるということはないんですね。個人的にマキシ丈のスカートが気になっていたので、トップスは襟の詰まった丈の短いものをチョイスしてみたいと思います。ありがとうございました!

文:醍醐由貴子 Yukiko Daigo

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