【編集長インタビュー】DAMAにこめられた「意味のあるこだわり」とは?

大人の女性のキャリアファッションを取り揃えたDAMAシリーズ。『DAMA collection』『DAMA PLUS』『DAMA CASA』『DAMA Premium』のランナップで展開しています。そのすべてを統括するのが天利美智代編集長です。

今回は『dinos Style Magazine』のライターが天利編集長にインタビュー。DAMAのこだわりと紙面づくりについて聞きました!

たどりつくのは「素材の力」

――はじめにDAMAシリーズ全体のお話をうかがいたいと思います。DAMA編集長としてのこだわりをお聞かせいただけますか?

天利 ひとことで言うと“意味のあるこだわり”です。世の中には、「流行っているから……、人に勧められたから……」という“意味のないこだわり”もあると思っています。その一方で“意味のあるこだわり”というのは、たとえば素材の良さや、それを生かしたデザインなど。さまざまな装飾を施すよりも、着心地の良いもの、長く着ていただけるようなもの、というイメージです。

――そのなかでも特に大切にされていることは?

天利 やはり一番のポイントとなってくるのは「素材選び」です。素材の力は非常に大きいんです。みなさんもそうだと思うのですが、体調がすぐれないときには自分が一番気に入っているものを身につけたくなりませんか? 「すごく肌触りがいい」とか「癒される」といったものを。

――確かに、そうですね。

天利 DAMAとしてはそこに“意味のあるデザイン”や“意味のあるこだわり”をプラスしていきたいと考えています。20代や30代だと、ちょっと苦しくてもカッコいいものを着たいじゃないですか。足を長く見せたくて高いヒールを頑張って履くような時期を、誰しもが通過してきていますよね。でも50代にもなると、本来の自分は何であるかということや、自分に似合うものもわかるようになってくるはずです。そこで素材の力を尊重し、着心地が良くてあまり体を締めつけず、それでいて美しく見せられるものを選ぶのが、DAMA世代の実状ではないかと思います。

――失敗もいろいろと経験して、本当に自分に似合うもの、ふさわしいものが見えてくるのが50代ということでしょうか。

天利 DAMA世代の女性は、「私はこれが着たい」という軸からは外れることはないと思います。でも、やはり体型の変化は否めないもの。お腹のまわりにお肉はつくし、二の腕は太くなるし、首は短くなるし、顔はくすんでくるし、どうしたらいいの……って。それはそれで認めてカバーしつつ、着心地の良いものを選んで着ていく、というのが50代の姿ではないでしょうか。

 この年代の女性たちは、20代に日本のナショナルブランドが流行し、30代にインポートブランドが入ってくる過程を経験している世代です。当時はブランドに絶対的なパワーがあったので、「このトップスを買ったらこのボトムスも買わないとスタイリングが成立しない」という時代だったんですよね。でも現代は、上下それぞれを自分で考えながら揃えていく、という感じではないかなと。そうして行き着くところが「素材の力」なんです。

――なるほど!

デザインはいいけどサイズがない…がDAMA世代の女性の悩み

天利 ところが、そういった経験値のある女性が本当にほしいものを買える場所があまり多くないんです。百貨店もセレクトショップも若い世代をターゲットにしているので、「デザインは気に入ってもサイズが合わない」となる。そして年齢に見合った素材ですよね。そういった声に応えるために、DAMAでは選び抜いた素材にこだわっているんです。

――シルクにしても、カタログ紙面で「○○社のシルク」ということを明記されています。そうすることで実際に手に取れなくても信頼して購入できますね。

天利 カシミアでもピンからキリまでありますから。DAMAでは創刊号から「本物を装う」というページを展開していて、素材はどのクラスのものであるかということがきちんと伝わるような構成を心がけています。お買い物をするだけのカタログにしては、わざわざ書かなくてもいいようなことまで書いているほうかもしれません(笑)。

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DAMA Collection夏号「本物を装う」より<ラッティ社 透かしボーダー リーフプリント タックワンピース>

――カタログでは実物を手に取れない分、きちんと文字と写真で伝え、お値段に納得していただくということですね。

天利 レザーならここのものが良いとか、カシミアだったらインポートの上質のものはどういったことが違うのかとか。そういったこともご理解いただけるようにコメントを添えていかないといけないと思っています。DAMAではカシミアも『カリアッジ』や『ロロ・ピアーナ』などを使用しているのですが、「他とどう違うの?」といわれると……やっぱり圧倒的に違うんです。着ていただくと、違いが実感できると思います。

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<カリアッジ社 ジャイプール アンサンブル>

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イタリア「ロロ・ピアーナ」社のリネン糸で編み上げた <リネンニットアンサンブル>

――商品が手元に届いてからもう一度カタログを読み直したら、「ああ、そうか」「だからこの手触りなんだ」とユーザーも納得できます。

 天利 素材にあわせて仕立ても変えて、さらには着るシーンまでご提案していきたいと思っています。「家で着るのであればこの辺がいいですよ」「ちょっとした外出ならこのランクでは?」とご提案することで、お客様がご自身でお選びいただけるように。

 

カタログ紙面では“手の届く夢”を表現

――誌面づくりにおいてのこだわりも詳しくお聞かせいただけますか?

 天利 まず、DAMAの場合は絶対価格が通販としては高いです。かといって購入前に実際には着られないし、触れることもできません。そこでストレスなくチョイスしていただくための方法論として、記事内容は解説を重視しています。お客様も非常に学習されていて、私たち以上に商品情報を知りつくしていらっしゃる。だからめったなことは書けません。

 ――確かにそうですよね。実際に届いてからもう一度カタログと照らし合わせたとき「なるほど!」と納得していただけないと、「この商品は違う!」となってしまう……。

 天利 写真に関しては、「こんな風に着てみたい」「肌触りが良さそう」という部分を伝えられるよう心がけています。また、ただ商品を見せるだけではなく、「こんなところへ、こういう服を着て行きたい」とリアリティを持って感じていただきたいとも思っています。ファッション誌ではありませんから、「こんな場所でこれを着るの?」と斬新すぎる写真はDAMAのやるべきことではありません。一歩踏み出した、お客様の手の届く範囲での夢の世界を作っていく。そのバランスを大切にしています。

 ――ありがとうございました!

 文:醍醐由貴子 Yukiko Daigo

ライター。女性誌、男性誌を問わずさまざまなフィールドで活動中。フリーランスのPRとしても飲食店やプロジェクトを担う。

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